メニュー

循環器内科 ※火・水・木曜日夜間

※対象年齢:高校生以上(15・16歳以上)

循環器疾患とは

⾎液を全⾝に循環させる臓器である⼼臓や⾎管などが正常に働かなくなる疾患のことで、⾼⾎圧・⼼疾患(急性⼼筋梗塞などの虚⾎性⼼疾患や⼼不全)・脳⾎管疾患(脳梗塞・脳出⾎・くも膜下出⾎)・動脈瘤などに分類されます。

循環器疾患について

 高血圧

安静時の血圧、収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上の状態を指します。
多くの場合、症状はありません。血圧が高いことで頭痛やめまい、鼻血などの症状がみられることがあります。高血圧が持続することで動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞しんきんこうそくが引き起こされたり、心臓の機能が低下して心不全となったりするため、塩分の多い食習慣や喫煙、運動不足、遺伝など、原因に適した治療や改善が必要です。

 動脈硬化

動脈硬化とは血管、とくに動脈が弾力性をなくしてもろくなることです。
血管の壁内に粥状の塊ができて血管の内腔が狭くなってきます。
動脈硬化は病名というよりも身体におこった変化の状態を示すものといえます。狭心症も心筋梗塞も動脈硬化によって引き起こされるものです。
動脈硬化はある程度は生理的な変化で完全に防ぐことはできませんが、動脈硬化をなるべく遅らせるような生活習慣と食習慣を身につけることにより病気になることは避けたいものです。

 虚血性心疾患

心臓を構成する筋肉を心筋といいますが、その心筋に酸素と栄養を送る冠動脈に障害が起きる病気を虚血性心疾患と言います。
これは狭心症と心筋梗塞に大きく分けることができます。逆に言えば狭心症と心筋梗塞を一連の病気としてとらえた言葉が虚血性心疾患です。

 狭心症

心筋を養う冠動脈の内腔が狭くなって、一時的に心筋が酸素不足に陥って胸の痛みや圧迫感を引き起こす病気のことです。特徴的な症状は、胸が締め付けられるような痛みや圧迫感が引き起こされます。“発作”が生じることです。これが狭心症の発作です。心筋梗塞との最大の違いです。
通常、運動後に発作が生じる“労作性狭心症”では、安静にしていれば数分以内に発作が治まりますが、冠動脈がけいれんを起こすタイプの“冠攣縮性狭心症かんれんしゅくせいきょうしんしょう”では症状が30分近く続くことがあります。

労作性狭心症

労作性狭心症は、階段を上がったり、走ったり、興奮したりして心臓に負担がかかった時に発作が起こるものです。
静かに休んでいる時には発作は起こりません。
冠動脈が動脈硬化のために狭くなり冠動脈の血流(冠血流といいます)が少なくなっているために起こるものです。

安静時狭心症

労作性狭心症が労作時に一致して発作がおきるのに対して、逆に夜中に寝ているときや静かに休んでいるときに突然胸が苦しくなるものを安静狭心症と言います。
安静時狭心症は冠動脈の攣縮(れんしゅく)、つまり血管が「けいれん」を起こして一時的に狭くなる状態が発作を起こしていると考えられています。
安静時狭心症とは呼ばず、冠攣縮性狭心症という場合や、異型狭心症という場合もありますが同じ疾患と考えてよいものです。

 心筋梗塞

心筋梗塞とは、冠動脈が閉塞することにより心筋に栄養と酸素がいかなくなり壊死することによって起きる病気です。
壊死に陥った心筋は収縮する力がありませんから心臓の働きが悪くなります。
冠動脈が閉塞した直後の状態を急性心筋梗塞と呼びます。急性心筋梗塞は最も痛みの激しい病気の代表で、胸が締め付けられるように痛くなり、万力で絞められたようだとか、象に踏まれたように痛いと表現される患者さんもいるくらいです。
心筋梗塞に陥ると脈の乱れ、つまり不整脈も起こしやすくなります。この不整脈の最も極端な場合が、「心室細動」と呼ばれるもので心臓は止まっているのと同じ状態です。

 心臓弁膜症

心臓は血液を全身に血液を循環させるポンプの働きをしていますが、効率よく血液を送り出すため心臓には4つの弁があり、ある程度血液をため、押し出した後、血液が後戻りしないように働いています。
弁膜の病気としては弁の開きが悪くなる狭窄症と弁の閉じ方が悪くなる閉鎖不全症(逆流)がありこれらを総称して心臓弁膜症と呼びます。悪くなっている弁の名前に狭窄症、閉鎖不全症をつけると病名となります。弁の働きが悪くなるとポンプとしての効率が落ち、心臓に負担がかかります。

 大動脈瘤

心臓の左心室から全身に向けて血液を送り出している太い血管を大動脈と言います。
動脈瘤とは、血管組織の損傷により動脈内腔が部分的または全体的に拡張してこぶを形成する病気です。これが大動脈に生じたものが大動脈瘤で、治療せずに放置し破裂した場合、大出血をおこし死亡する恐れがあります。破裂してから救命することは難しい場合が多く、ある程度の大きさになると破裂の予防のために治療が必要となります。

 不整脈

不整脈とは、心臓の脈拍が正常とは異なるタイミングで起きるようになった状態のことです。不整脈には、脈が速くなる“頻脈”、脈が遅くなる“徐脈”、予定されていないタイミングで脈が生じる“期外収縮”があります。
不整脈の緊急度や治療方法は千差万別です。不整脈の種類の中には、緊急性はなく放置しても問題のないものがある一方、命に関わる不整脈も存在します。この場合は積極的な治療介入が必要とされることがあります。

 閉塞性動脈硬化症

閉塞性動脈硬化症(ASO)とは、四肢の血管の動脈硬化によって狭窄したり閉塞したりすることで、下肢が虚血(血液が足りない状態)となり起こる病気です。
動脈硬化が進むことで四肢の動脈が閉塞して血液の流れが悪くなり、歩くと足が重たくなったり、歩くのが困難になったりする等の症状が現れます。これを間欠性跛行(間欠性跛行)といいます。
重症下肢虚血(CLI)になると、高度に血流が低下することで、安静時に足に痛みがでたり、足が壊死に陥り潰瘍(キズ)を形成することがあります。傷が拡大し、感染を起こした場合は、下肢の切断(膝下切断、大腿部での切断)という最悪の事態に至ってしまうこともあります。
とくに糖尿病をお持ちの患者さんや透析を受けている患者さんでは注意が必要です。
下肢に傷がある患者さんは皮膚科や形成外科とも協力して、診療にあたっています。

主な検査

 血液検査

心臓の筋肉の障害、全身に生じている炎症の程度、貧血の有無などを調べる検査です。
心臓の筋肉が障害されたときに血中濃度が上昇するトロポニンやミオグロビン、心不全を発症すると上昇するBNP値などを調べることで心疾患の有無や重症度を評価することができます。

 心電図

心臓の電気的な活動の様子をグラフの形に記録する検査です。心拍数や拍動のリズムなども記録することができるため、不整脈の有無を調べるのに適しています。さらに、虚血性心疾患においても心臓の筋肉にダメージが生じると異常な電気的活動が生じるため、心臓の状態を簡易的に評価するのにも優れた検査です。

検査方法
安静時心電図

落ち着いた状態で臥床して記録する心電図です。

負荷心電図

運動することで心臓に負荷を与え、その直後の心電図を記録する検査である。狭心症、特に労作時狭心症の診断に有効です。

 エコー

音波を体内に打ち出して、反射してきた音の成分を画像化する検査です。リアルタイムで心臓の動きを確認することができます。心臓の弁が正しく開閉しているか、血液が逆流していないかなどを確認することもできます。また頸動脈の状態を映し出すことで、全身の血管の状態を推測することも可能です。

エコー検査で分かること

・心筋梗塞、心臓弁膜症、収縮機能障害型の心不全、各種の心筋症、心内膜炎、心外膜炎、心臓腫瘍、先天性心疾患の一部の診断。
・肺高血圧症の間接的な診断。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME